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早すぎる性(中学生のセックス)

 これは2003325日に「リプロ・ヘルス情報センター」の相談メールが中学3年生の男子生徒から寄せられてきたものです。とても印象深い内容でした。

 ブログを公開するにあたり、早すぎる性のページを削除してしまいましたのでブログのほうに移転して残しておきたいと思い公開いたします。

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「はじめまして。はじめにお忙しいところメールしてすいません。突然ですけど、性交について教えていただきたいのですが・・。今、付き合ってる彼女がいます。まだお互い中三ですけど今度の旅行の時に性交をしようということになりました。けどまだ僕にはぜんぜん性についての意識がなく友達に聞いても面白半分でしか答えてくれません。性感染症になるのもいやだしあやふやな知識だけで性交はしたくないので、性交の前にしなくちゃいけないこととかするときに注意するべきことがあるなら教えてください。学校の先生にも聞けないので、どうか教えてください。お願いします。」というものでした。

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 中学3年生ということですね。その年代でしたらセックスをするということは、男性においても女性においても十分可能であり、してはいけないという根拠は全くありません。

 でも、女性側の立場から考えますと、思春期の真只中にいる状態で生殖器系は完全に成熟しているとはいえないのです。すなわち、性成熟期へまさに移行しようとしている時期なのです。そのような時期にセックスをすることは、腟はペニスを受け入れる状態にはなっていますが、成熟しきっていない状態での腟壁は傷つきやすいのです。

 また、腟内のディデルライン桿菌によってグルコースを乳酸に変えて酸性側に大きく傾け細菌などの侵入を防ぐといった腟自浄作用も未だ不十分な状態なのです。感染を受けやすい環境にあるといえます。

 さらに、子宮の入り口の子宮腟部は、ちょうど男性の亀頭の包皮が外側に剥けるといったような状態であり、そこも感染しやすい状態です。例えば、そのときに、パピローマウィルス(HPV)などが入り込んだりすると、将来、子宮頸部がんの原因となりうることになります。このHPV感染は若い女性の中で、クラミジア感染と同じように幅広い広がりをみせております。 

 例え、コンドームなどでそのとき細菌感染から防げたとして、腟内に生じた傷口より、腟自浄作用がしっかりしていなければ細菌感染を引き受けることもありえるのです。

 もし、クラミジアに感染したならば、お互い無症候で気付かずに感染が腟内から子宮へ、そして卵管へと奥深くクラミジアは進展していきます。場合によっては卵管が癒着を起こして卵管閉塞ということにもなりかねません。卵管が詰まってしまえば、将来、望む時に妊娠するということは不可能なことになります。

 例え、閉塞に至るまでに治療されたとしても、卵管内の円柱上皮細胞は傷がついてしまいます。上皮細胞の繊毛の働きが損傷し精子の輸送障害や受精卵の輸送障害を引き起こします。また、卵管内に卵子を受け入れるピックアップ障害を招くことも考えられます。子宮外妊娠や原因不明の機能性不妊症ということにもなりかねません。

 その頃の年代では月経周期がある程度確立していて安全日だから避妊をしなくても大丈夫といった考え方を持っていたとしたら、それも、大変、リスキーなことなのです。なぜかといえば、性交という行為が引金になって排卵が起きて受精、妊娠ということも報告されています。

 何も、性交だけがセックスを意味するのではなく、お互い身体を触れ合いながらの愛情の確認は十分できると考えます。

 以上のことをよく理解して、彼女のことを考え、お二人がどのような行動と取れば良いかをしっかりとお二人で話し合いをされてはいかがでしょう。

 未熟なうちでの性行為は、男性にとっては大きな問題を後々に残すことは少ないでしょう。でも、女性にとっては、様々な問題を残すことがあります。場合によっては、最も大切な「生殖の性」が失われてしまうことがあるのです。このことは男性が大きな責任が科せられているのです。

 特に、これらのことは、他の友達にも話し、中学生たちの性行動はどうあるべきかを、みんなと話し合える場を作り考え合っていただきたいものです。

 以上が私の回答事例でした。

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コメント

はじめまして。
とても分かりやすく説明されていて
この内容を中学3年生の息子にも
見せてあげたいと思いました。
母親からでは勇気がいることですが…。

投稿: | 2011年5月17日 (火) 20時43分

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