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2009年5月

愛と魂が結ばれるとき歓びが…

いにしえの頃より天地創造、神々が様々な生き物を作り、そしてヒトを作ったとあります。聖書の創世記には神が粘土でアダムを創り、生命を吹き込み「エデンの園」に住まわせたのです。「独りでは寂しかろう」と思い、アダムの肋骨より女のイブを作ったとあります。そして、イブは禁断の実を食べ、その美味しさのあまりアダムにも進めました。誘惑にも似た誘いだったのかもしれません。アダムも食べ、その美味しさを共有してしまったのです。許しも得ずに禁断の果実を食べてしまった二人に神の怒りをかってしまい楽園を追放されました。人間の最初に犯した罪(原罪)だったのです。人の心の中にある理性を上まわる好奇な心を持っていることの証ではないでしょうか。

日本では、イザナギとイザナミは天の神々の命を受け、国作りを始めた事が記されています。混沌としていた地球の表面に棒を入れてかきまわし、そのしずくが落ちて重なりできた島に降りて二人は結ばれたのですが、始めはなかなか子どもができずに天の神に相談すると女のイザナミが先に声をかけて性の交わりを始めためだといわれたのです。今一度、出会いを繰り返して男のイザナギが先に「何と美しい女性だこと」と声をかけて結ばれると、日本列島の大八島国が誕生したとあります。生命誕生の逸話には、いずれも男が先で主役になっています。

でも、ギリシャ神話にでてくる「エロスとプシュケの話」には数多くの絵画があります。プシュケが描かれたものには誰もが魅入られ、男と女の持つ性の美しさが秘められた原点をみいだすことでしょう。そこには神々が様々な自然界の生き物をつくり、命を与えた愛欲と美の女神「アフロテーデ(ヴィーナス)」の息子(愛を射止める神)「エロス(幼名:キューピット)」と人間界の娘が織りなす「結ばれることのない恋と愛の物語」を描いているからです。無邪気であったキューウピットからエロスへと成長するにつれ様々な生き物をみて金の愛の弓矢と鉛(嫌悪)の矢を使い分けていたのです。 Boug00711_2

愛の矢を射られたプシュケ(Psyche)は、ギリシャ語で「魂」を意味し、心理学(psychology)の語源にもなっています。このプシュケはある国の三人姉妹の末娘で、あまりにも美しくアフロテーデをも凌ぐといわれていたほどだったのです。エロスはその人間界の美しい女性に恋心を抱き、自ら持つ愛の金の矢を射てしまったのです。しかし、美しすぎるということからアフロテーデの怒りをかい、人間の持つ欲望を絡ませた試練を与えたのです。プシュケはエロスへの純なる心をもって耐え抜きました。様々な試練に耐えやがて女神の許しを得て妻に迎えることができたのです。愛が魂と結ばれたのです。二人の間に娘が生まれ「歓び」という名を付けたとあります。

たとえ「鉛の矢」を射られた生き物も、今でも行き続けています。それは、母なる親が子を育て次世代を繋ぐために励んできたからです。それが母性というものではないでしょうか?人類は「母なる大地」のもとに進化しているのです。

「愛」と「魂」を繋ぐものが絆という言葉です。そして、お互いが絆によって強く結ばれると「歓び」が生まれます。生まれることは誕生です。子孫を残すという「絆の性」、「快楽の性」そして「生殖の性」という性の三側面を秘めたリプロダクティブ・ヘルスの原点がいにしえより描かれているのではないでしょうか。

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男性のED(勃起障害)の悩み

セックスレスが増えてきていることは既にお話していますが、その実態はいかがなものかと知りたいところです。その実態を㈱クリニカル・トライアル社が2009年2月25日から4月24日の2ヶ月間に行われた調査を集計してみました。  

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 その調査に協力していただいた男性は3,090名で、その年代層は、40歳代が最も多く34.9%で。次いで30歳代23.6%、50歳代21.6%でした。この調査協力者の年齢分布は、セックスに対する意識と自らのセックスに対する能力の違いについて気になり始めている年代ともいえるのではないでしょうか?各年代の中で40歳代が一番高値なのは、エネルギッシュで最も仕事にも打ち込んで社会的地位も得ようとしている年代だと思いますと、自らの性生活を振り返ってみたくなるときでもあり、他との比較もしたい時期にも相当するのではないでしょうか?30歳代と50歳代は殆ど同じ割合ですが、EDという観点からみますと、性成熟期への昇りと下降気味の違いによる思いが背景に隠され、60歳以降になるとややもすればあきらめの境地に入っているのかもしれませんね。果たしてそうなのでしょうか?  そこで自らEDと思い始めている。「最近の1年未満くらいから」と「1-3年未満」、そして「3年以上悩んでいる」という3段階で分けてみますと、30歳代男性で18.2%が悩んでいることがわかりました。しかも、3年以上も悩んでいるのが4.3%にもみられたことです。40歳代になりますと31.5%が悩み、10.6%が3年以上も悩んでいたのです。50歳代になりますと40.0%が悩んでおり15.1%が3年以上も悩んでいたのです。60歳以上になりますと52.1%が悩み、3年以上が23.3%と高率となっております。やはり年齢とともに性交能力は衰え気になっていくものでしょうか?男性にとってセックスをすることは仕事におけるエネルギッシュなバロメーターともいわれております。そのバロメーターが加齢とともに失われつつあることが示されています。22_2

 男性では、女性でははかりしえない早朝勃起という現象があるのですが、朝起きるときに勃起現象が自ら感じていると今日もがんばるぞ!また、頑張って仕事ができるという指標でもあります。このEDというものにも、その背景にあるものは「心因的なED」と糖尿病といった何らかの疾患を持った「器質的なED」によるもの、そして、その両者が入り混じった「混合型ED」とに分けられておりますが、最近は心因性のEDが多くなってきているようです。そのEDを診断する上でIIEF-5(国際勃起機能スコア)という簡単な問診票が使われています。5つの質問に答え、その合計点数によってEDの重症度を判定するのですが、その設問は5種類に別れ過去6ヶ月間におけるセックスで「(1)勃起を維持する自信の程度はどれくらいありましたか?」、「(2)性的刺激による勃起の場合、何回挿入可能な勃起の硬さになりましたか?」、「(3)性交中、挿入後何回勃起を維持することができましたか?」、「(4)性交中、性交を終了するまで勃起を維持するのにどれくらい困難でしたか?」、「(5)性交を試みたときに、何回満足に性交ができましたか?」という項目を「全くなし」という0点から「非常に高い」や「毎回」などを5点満点で評価するもので、その総計が11点以下を重度、12点から16点を中等度、22点未満を軽度EDと判定するものです。今回の調査をIIEF-5であてはめてみますと更に顕著なED状態にあることが多かったということが示されたのです。

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 未既婚の区別がなされていなかったこともありますが、EDとしてみるならば意外と深刻な状態であったといえましょう。このような結果が総て真実を語っているというのではなく、社会的傾向としてみて行きたいのです。その一つとしての現われが、わが国の少子高齢化社会が問題視されております。

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 このグラフは厚労省の人工妊娠中絶の減少に向けた包括的研究の一環として「男女の生活と意識に関する調査」から、夫婦間の性交頻度を捉えたものがあります。これは既婚女性の年齢からみていますが、1ヶ月間セックスがなかった「セックスレス夫婦」は41.5%で、特に35歳未満でも30.6%という数値が示されていたのです。35歳以上では45.7%だったのです。これらの示す数値とデータから私たちは、なにを考え「これからどうあるべきか」を見詰めなければならないのかと考えるのです。

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初めてのセックスは…!

誰しもが経験する始めてのセックスについて考えてみましょう?早すぎる性でも述べましたようにセックスの経験の無い人には夢物語にも思えるのです。そして経験をされた人は生涯をつうじて忘れぬ出来事のようにいつまでも心の中に大切に刻み込んでいるものなのです。その思いは、その良し悪しを除いて今も続いている夫婦間でも決して語り明かせないものだと思います。ましてや、異なったパートナーであっても、誰にも語り明かせない心の思いが残されているのだと考えます。今回は、その初めてのセックスの思いについて語ってみたいと思います。

最近、メディアでは「活発化する若者の性行動」と良く耳に眼にしますが、果たしてそうなのでしょうか?

私が担当している厚労省の「全国的実態調査に基づいた人工妊娠中絶の減少に向けた包括的研究」の一環として行っています「男女の生活と医に関する調査」の解析結果からみて思わぬ事実が浮かび上がってきました。15

初めてのセックスのときの平均年齢あまり違いはないのです。男女比べて男性がやや早いものの大きな違いは認めておりませんね。また年次的推移も2002年から2008年の6年間において少しずつ若年化しているかもしれませんが大きな変化はみられておりませんね。男性は19歳を境にその前前後ですが、女性は19歳を過ぎたところが平均的なようです。

初めてのセックスが高校生、それとも20歳までに、25歳を過ぎたあとにという年代を18歳未満20歳未満、25歳以上と4区分に分けてみますと17歳以下が男女全く同じ30.3%だったのです。18-19歳が男性にわずかに2.7ポイント高く、20-24歳では女性が0.9ポイント上回っており、25歳以上でも1.8ポイント上回っていたのです。したがって、初16めてのセックス年齢は男女間において殆ど同じだったのです。

初めてのセックスの相手はどんな人だったのでしょう。その出会いのきっかけを作ったものはどのようなものだったのでしょうか?

以前から付合っていて「そのような関係を持った」というのが女性全体では25.4%、男性25.3%とほぼ同じ値を示していました。次に多いのが「友人や先輩の紹介で知り合った」というパートナーが女性で27.2%、男性24.1%と男性がやや少ないのです。同様に職場やバイトなどの就労関係の場での出会いも女性の方が多いようです。それを初交時の年代別についてみますと同じようなことがいえます。男女の出会いのきっかけは、友人や同僚の紹介であり、職場環境の場でもあり、塾やクラブ活動、ボランティア活動といった公共の男女共同社会のもたらすそれも初交年齢の年代別でみますとうなずけるような数値が示されています。それは、職場やバイトなどの就労の場での出会いが女性の方に高値であり、しかも、見合いという数値も女性の年代を追って高いことがジェンダーの違いを指し示しているように思えます。17

この中で大きな違いはどこにあるのでしょうか?7項目に挙げられていないその他の項目が男性に多いことです。知り合ったきっかけの項目が不明瞭な点であったことが指摘されるのではないでしょうか。

次に抑えておきたいことは、なぜセックスをしたかについてです。男女共に初めてお互いが裸と裸の関係に至り結びあったかということです。そこには「恋」という亦という女性の股の下にある心、それを恋心という人がいるのかもしれません。それはなぜかといいますと男と女のジェンダーの違いともいえます。セックスそのものは「性交」、すなわち子孫繁栄の源の行為といえます。子孫繁栄におかれた男性は、自らの子孫を多く残すために多く種を植え付けようとする考えが遺伝子に組み込まれているのです。同じ畑には種を直ぐに撒かないという「クーリッジ効果」といわれる現象が男性には遺伝子情報として入っています。でも、女性は280日をかけて子孫を残すのですから簡単には種を蒔かせないようにするのが遺伝子情報に組み込まれているのです。女性は竹取物語にあるかぐや姫に象徴される男性選び「フィメールチョイス」というスタイルなのです。

その初動行為という子孫繁栄に基づいた大脳辺縁系に隠された秘密性が性の営みの中にあるのです。オスはメスを選ぶのではなく多くのメスに自らの子孫を残す営みという遺伝子的背景とメスは子を残すにはおのずと限界がありますから、強く逞しい子孫を残そうとする遺伝子的背景の違いです。哺乳動物と異なって人には心が存在します。亦の下に心という漢字が入って恋が生まれるのでしょうか。そしてその受け止め方に、受けるという文字の間に心が入り久しく受ける文字が愛という文字に変換されてくるのではないのでしょうか。恋と愛の間における漢字の成り立ちの違いとして考えられますね。18

初めてのセックスにおいて愛の芽生えを受け止める思いはあったのでしょうか?女性は愛を持ってパートナーを迎え入れたのは65.4%でした。その時の年齢が17歳以下ですと55.6%と低くなり、「遊び心や好奇心」で処女性を失っているのが16.0%と多くしかも「なんとなく」が9.1%と高いのですが、20歳以降になりますと愛を持っての受入は75.6%と高くなり「遊びや好奇心」はわずか4.1%、「なんとなく」が6.3%と低くなっていました。

男性では「初めてのセックス」において童貞を失うとよくいいますが、男性は生命を与える役割ですから「相手を思う心」が大切なことではないのでしょうか。すなわち「処女性」を大事にしてあげるべきだと思うのです。愛を持ってはじめての性の営みをはたしたのは51.2%の半数でした。17歳以下ではわずか35.9%と低値を示しています。逆に、「遊びや好奇心」で望んだ者が5.9%、17歳以下では39.2%と高値を示しています。また、「無理やり」というのが男性ではわずか0.8%にしか過ぎないのですが、女性では3.6%と高く、17歳以下4.3%、18-193.9%、20歳以上2.7%という結果でした。これは女性の心の中に深く傷を残すものです。

初めてのセックスは生涯にわたって1回しか経験し得ないものだけに、その時の営みは何時までも心に残るものです。良い思い出として残したいものですね。

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